MCU Gear® を使うと自動的にデバイスを搭載したモジュールを発見し、デバイスとマイコンとのデジタル回路を再構成しながら動かすことができます。
単純なシリアル通信ではなく、通常のデジタル回路を動作中に再配線してデバイスを動かすという方法を採用しているため、従来のライブラリも使用可能です。
また切り分けて開発できるので、別の回路を作るときに以前作った回路を再利用することも容易です。
単純なイメージ図は以下のようになります。マイコンが動作中にIOを色々なデバイスに切り替えながら動きます。
ユーザーはプログラムで「マイコンのIOをどのモジュールの何番ピンを接続するか」を指定するだけで自動的に探して動作中に切り替えながら動きます。
途中経路は気にせず、色々ごちゃっと積層して動かすことができます。アドレスの設定パターン数を考えて、理論上は1つのマイコンに約120個程度取り付けることができます。(もちろん実際には動作速度や信号の劣化など、様々な制限がかかります。)
MCU Gear の構成は以下の3つです。
1、マイコンボード・・・LPC1114FN28のDIPマイコン, mbed LPC1768, FRDM-KL25Zなどの+3.3V系マイコンやボードを一枚の基板で扱うことができます。(+5V系マイコンボードは電圧レベル変換ボード等を使用する必要があります。)
~ディーノ系は技術的に検証していない部分が多いので推奨はしませんが、動作確認はできるようにサンプルプログラムは準備中です。
2、ベースボード・・・マイコンボードの信号線をベースボード上のコネクタに再配線するデジタルスイッチを搭載しています。マイコンボードなしてもブレッドボードなどに配線すれば別のマイコンを取り付けることもできます。
以下、どのマイコンを選択するかの参考です。
フリー版のLPCExpressoではC++での開発ができないのでCだけでよい方はこちらを使いましょう。
今後LPC1114FN28もmbedのweb開発環境が使えるそうなので、その時はそちらも試してみようと思います。
LPC1114FN28 | mbed | FRDM-KL25Z | |
C言語 | O | O | O |
C++ | X(Free版) | O | O |
IDE | アプリケーション | Web上 | Web上 |
価格 | 110円前後 | 5000円前後 |
1400円前後
(Digi-Key)
|
(※注意:海外通販で購入する場合は為替で変動します。 2013/06/1現在の情報)
※mbed でもLPC1114FN28対応できるようになったようです。
※mbed でもLPC1114FN28対応できるようになったようです。
MCU Gearのプログラムの簡単な流れです。
1、初期化
a、ベースボード初期化
b、拡張モジュールの位置を把握
c、拡張モジュール毎のマイコンとの配線情報を保存
2、動作中(繰り返し)
a、目的の拡張モジュールと接続は設定されたアドレスを指定
b、接続後のデバイスとは従来通りの操作。
c、目的の拡張モジュールと切断
プログラムに必要な項目を見るとわかると思いますが、プログラマーは拡張モジュール上のデバイスが、マイコンのどの端子を割り振るかさえわかっていれば良いので、MCUGear内の途中経路は気にしないで作れます。これにより、拡張モジュールをごちゃっと積層しても動かすことができます。
では次回実際にその流れを見てみましょう。
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