2013年9月12日木曜日

MCU Gear:接続検証レポート ~ディーノ系 3.3V 16MHz編

前回は3.3V 8MHzとの接続テストを行い、 リセットボタンに問題があることがわかりました。

今回はSeeeduinoという基板を手にいれたのでテストしてみました。


この基板は5V 16MHzでの動作が推奨ですが、実は3.3V 16MHzでも動くそうです
どうやらマイコンの仕様では3.3Vでは13MHz程度が安定してるという事ですが、若干オーバークロック気味で動かせるようです。
(※スイッチが5V側に動かないように、3.3V側に固定しないと危険かもしれません、そこだけは注意する必要がありそうです。)


「3.3V 16MHz・・・本当かな?」っと思いちょっと調べてみました。




単純にIOのHigh、Lowの動きに変化が出るか、ロジックアナライザで確認してみました。

5V  : 8.62~8.63usec
3.3V: 8.62~8.63usec

という結果になり、どちらも同じ速度で動いているようです。(水晶が16MHzなので当たり前なのでしょうけど)
ただ、データシート的には、安全ではないという事なので、推奨はできません。リセットボタンの問題もそのままでした。







次にMCU Gear のパワーモジュールのリセットボタンからC5コンデンサを取り外し、テストプログラム(Test Program)を動かしてみました。一応16MHzで動きましたが、やはりオーバークロックはマイコンの仕様を満たしていないので推奨はできません。

※推奨マイコン以外のマイコンでは、MCU Gearの初期化動作が失敗することがあります。~ディーノ系を使うときはリセットボタンは使わずに
①MCU Gearの電源を入れる。
②マイコンの電源を入れる。
という手順で行う必要があるようです。また、コンデンサを外した後の動作については保証やサポートはできません。


【電圧対クロックのグラフから、近似曲線を求めてみました】
※近似曲線はあくまでも「近似値」を出すための式なので、実際のマイコンには当てはまらない可能性があるため、参考程度にしてください。特にこれで動作保障するものでもありません。また、計算ミスなどあったらコメントください。


データシートの 28.3 Speed Grades グラフを見ると、3.3Vが微妙なラインに見えます。

ここで一つ、気になるところがあります。「これって直線なの?」

では(4.5V, 20MHz) (1.8V, 4MHz) グラフの傾きから1次関数を求めると。

Y = (16MHz/2.7V) X + b

となります。

(4.5V, 20MHz)を代入して b を求めると b = -6.66666....となります。

つまり

Y ≒ (16MHz/2.7V) X - 6.67

となります。

ここで途中にある(2,7V, 10MHz)を確認するためにXに2.7Vを代入すると
Y ≒9.34MHz

10MHzよりも小さい、つまりこのグラフは直線ではなくて若干膨らんでいることになります。
エクセルで二次の近似曲線を出してみました。
その式が正しいと仮定して求めると、3.3Vで約13.63MHzまではSafe Zoneのようです。
仮にこの線に合っていると仮定して16MHz出すには、約3.73Vは必要になる計算になります。
やっぱりちょっと不安なので推奨はできませんでしたが、前回のテストプログラムは一応動きました。




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